17. 【タロット】「戦車」の解説。
こんにちは。占いサロン直凛です。ブログが久々の更新になってしまいました。楽しみにしてくださっている方、誠に申し訳ございません。(いません)
今回はウエイト版のタロット大アルカナ7番目を担当する「戦車」に触れていきたいと思います。
なぜ今回「戦車」の解説をしていこうかと思ったかというと、ちょっとややこしいけど実に面白いカードだと思ったからです。
早速解説に入っていきたいと思います。
凛々しい表情の男性が戦車に乗っています。
まず、肩には西洋では英雄を表す肩当がついています。手にはワンドを握っていて、戦車を引いているのは馬ではなくスフィンクスです。
この戦車とはパレードで使われる山車のことです。実際のこの描かれている戦車とは、馬が必要でまた馬を操る人が別にもう一人必要なので戦場には向いていないそうです。
なぜ馬ではなくスフィンクスなのかというところがミソで、彼の信念が馬をスフィンクスに変えてしまったと言われています。そして彼はこの地上の征服者であり始まりを試しているとウエイトは自署の本で語っています。また、心には大勝利があると述べています。
ではその大勝利とは何なのでしょうか?初心者向けの本には正位置では目標の達成とか逆位置ではどうとか書いておるかと思いますがどうなのでしょうか?少し深堀して考えていきたいと思います。
そもそもこのタロットを作ったウエイトは逆位置について言及していません。ですから僕も逆位置については汲み取ったりもしていません。それにここで逆位置なども考慮すると当たった・当たっていない占いになってしまいますので、僕の目指している占いとは反れてしまいます。
ではウエイトがこの「戦車」についてどのように述べているのかも考えてみましょう。
- 優美な世界を表すものではない
- この世界というのは彼の外側の世界ではない
- 論理的な理解では彼を自由にしない
- 内面で勝利を収めている
- 女司祭が質問したことに彼は答えられない
要約すると、多少泥臭さもあり内面世界で勝利している。論理による理解の範疇に縛られ、(女司祭の考え方の)自分は本当はどうしたいのか、感情も併せ持たなければいけない部分は叶えられていないかもしれない。こんなところでしょうか。
つまり、社会の在り方(ルールや規則、マナーやモラル)の面から考えてみると彼は成功しているように見える。論理的思考の筋道や法則にのっとって行動していれば内面は満足する。しかしそれは本当にその人のやりたいことなのだろうか?というメッセージが読み取れます。
つまり社会の中では勝利を収めているけど感情面から考えてみると心のどこかに隙間はありませんか?ということですね。
もう少し深堀していくためにカバラの樹を使って考えてみます。
手書きですみません。笑
「戦車」はカバラでいうとビナーとゲブラを繋ぐケスという道を担当しています。占星術でいうとビナーは土星、ケスはかに座、ゲブラーは火星が担当します。ケスは日本語で柵という意味があります。
ここでかに座について考えてみます。水のエレメントで活動宮。超簡単に言うと他者と同化し物事をスタートする。守護星は月。ということは女司祭が担当するギメルという道とイエソドのセフィラーにも関係がありそうですね。ここで月についてもう少し言及してみると、自分の無意識な部分を担当するのが月ですよね。ここで月があるからかに座があると仮定するなら、女司祭がいるから戦車がいるわけです。女司祭が感情と理屈を織り交ぜた自分にとっての正解を知っているとするなら、戦車は理屈だけで勝利をしているので、感情面を知っている女司祭からすると何かが足りないわけですよね。
続いて、柵についても考えていきます。
柵というのは守りたい家や土地があっての柵ですよね。古代では自分の家畜を管理するためにも柵で区切って管理していたので、柵自体にも銀行口座のような働きがあったと言われています。かに座には内を守って外敵を攻撃するという性格があると言われていますが、柵にも同じような効果がありますよね。
家はどこから出てくんねんという話になりますが、実はケテルからビナーを繋ぐ道に家という意味があります。社会にはいろいろな制限がありますが、持っているものでやっていくしかないというニュアンスでしょうか。
柵はそこから繋がっていて、ちょっと想像してほしいのですが、立派な柵があって家があったとするとこの家はさぞかし裕福なんだろうとか余裕があるんだろうとか考えると思うのですが、実際は家の中を覗いてみないとわかりませんよね。実際家計は火の車かもしれません。この外見を見せているのが戦車なわけなのですが、お金のために色々動いてはいるけど本当にそれは彼のやりたいことなのかと言われたらちょっとわかんないですよね。
巷であふれている初心者向けの解説書ではエネルギーにあふれていて目標を達成するとか書いてあるんですが、僕はちょっと違うんじゃないかなと考えています。
例えば、起業しようとしている人にこのカードが出たとします。
一般的なタロット占い師でしたら「目標を達成すると出てますよ!このまま起業しましょう!」とか言うんでしょうか。ちょっと安っぽくないですか?
僕だったらまず、なぜ起業したいのかを聞きます。この質問においてこのカードは「見栄とかプライドとか、起業がえらいとか、何か考えがあってそうしたいんですよね?成功した時、本当に楽しいですかね?」と問うているように見えます。そこから考えていって、起業する時の不安の種やその人のなりたい姿を根本から一緒に考えて自分で答えを見つけて笑顔で帰っていただく。
僕は元から考えるのが大好きで、自分で考えて納得しないとだめなタイプなんです。(笑)だからこんなスタイルになってしまったのかもしれません。
この解説が誰かのためになれば本当にうれしいです。また近々他のことも解説していけたらと思います^^
直凛
お世話になっております
読んでいてしっくりきました。
直凛先生のタロットは本当、素晴らしい
必ず「考え」を下さる
その先に導き出すものが視え道が現れる
次回の解説*ˊᵕˋ*楽しみにしております。
愛ちゃん
このブログ解説してから初めて誰かにコメントいただきました^^
めちゃめちゃありがとうございます!とても励みになります!
まだまだ未熟な人間ですが、タロットや占星術の考え方を知っていただけるように頑張ります!
コメントありがとうございました!!
直凛